
この記事は金(ゴールド)を購入するにあたってどのようなメリットとデメリットがあるのかを書いてます。
また購入タイミングなどについてもその選択肢を記載していますので参考にしていただければと思います。
以下は金を保有・購入するメリット・デメリットになります。
目次
金を保有する3つのメリット
- 埋蔵量が限られている(希少性)
- 金そのものもに使い道がある
- インフレのときには資金の逃避先になる
金は鉱物なので新しく生産するためには地中に埋蔵されている現物を掘り出したり、鉱山の砂から金粉を抽出していく必要があります。
この生産工程にはかなりのコストが掛かり、それゆえに生産量も非常に限られています。
逆にお金(紙幣・デジタルマネー)は印刷したり、数字をいじくるなどの低コストでほぼ無限に増産することができます。
簡単に増産できるということは、やり過ぎるとインフレの危険性も抱えていることを意味します。
しかしお金とは違い、金(ゴールド)は高コストにより限られた量しか生産することができず、希少性が高く、インフレに強いということが一つのメリットとなります。
また金そのものにも使い道があり、ネックレスや指輪などの装飾品に使われたり、医療品(金歯など)にも使われており、用途は多肢に渡ります。
つまり金は単純な希少性だけでなく、その機能性にもある程度の需要があることを意味します。
最後にインフレ(お金の価値が下がる)に対しての資産ヘッジになることから、インフレ率が上がると金が買われるという構図になることも多いです。
ちなみにインフレになると物価が上がるのですが、これは相対的にお金の価値が下がっていることを意味します。
そうなると投資家はお金を沢山もっていると自分の資産がどんどん減っていくことになるので、資産の目減りを防ぐために金などのインフレに強いものに資金を投資を行います。
金を保有する3つのデメリット
- 金利がつかない
- それ自体が生産性や利便性の向上に寄与することが少ない
- 有事のときには一時的に換金される場合もある
金(ゴールド)は株などと違い金利がつきません。
なので、投資という選択肢の一つとして見たときにインカムゲインを得ることができないというデメリットがあります。
また企業の株などは投資することにより、その企業のサービスや商品の向上や普及に寄与することができます。
それは自分だけでなく、それを使っている他人だったり、さらには世界の人々の利便性や生活の質向上に貢献することにもなります。
しかし金の場合は希少性がメインであり、そういった観点からの投資メリットは少ないと感じます。
最後に、投資ではレバレッジ取引といって自分の手持ちの資金量以上の取引を行うことができる方法が存在します。
ハイリスク・ハイリターンな取引のですが、急激な市場の変化が起こると、追証という現象が頻発します。
この追証とはレバレッジ取引を行っている投資家に対して証拠金以上の損失が出たために補填のため追加で金額を請求されることを言います。
そのとき、場合によっては投資家の手元にお金が無いことがあります。
すると追証による追加の金額を払うために、投資家の手持ちの金(ゴールド)が換金されることがあります。
そうなると一時的に金価格が落ちるという現象もよく見受けられます。
金を購入するタイミング
- 金利が低い時
- インフレ懸念が高まった時
金利が高い時には円やドルなどの現金を持っていれば、その高い金利が付いてくるのでお得感が増します。
しかし、逆に金利が低い時だと現金資産を持っていても、金利のお得感が無くなります。
すると、だったら金を多少保有していた方が良いと考える人が多くなります。
それにより金価格が上昇する確率が高くなります。
また、金はインフレヘッジの資産とも言われています。
その理由は金は生産コストが高く、インフレが起こらないということにあります。
具体的にはインフレ率が上昇すると現金や国債などの資産が目減りしていきます。
なのでインフレ懸念が高まると、現金資産を多く持っている人は、その資産が目減りすることを防ぐために金への投資をすることが多くなります。
それにより金価格が上昇することが多々あります。
個人が買うならETFがお手軽
ゴールドを実際の現物で買おうとなると、それなりに纏まった金額が必要になり、手数料も多く取られる可能性が高いです。
またゴールドを現物で保有するとなると、かさばったり、盗まれたり、喪失してしまうリスクなどもあり、保管するのが大変です。
そこでもっとお手軽に買えるのものとして金価格に紐づいたETF(SPDR)があります。
SPDRは金価格と完全に紐づいており、現物とも紐づいているので購入することによりゴールドを保有しているのと変わらないメリットがあります。
ちなみに金鉱株を保有するという方法もあります。
具体的には金を採掘・探査する企業の株としてハーモニー・ゴールド・マイニング(HMY)があります。
とてもボラティリティが高いので投機性の強い銘柄ですが、金の価格が上昇している局面では高いパフォーマンスを発揮することが多い銘柄です。
投資先として見た場合の注意点
投資の観点で見ると金は希少価値がある投資商品ですが、あくまでポートフォリオの一部という前提が大切です。
イメージでは全体の10%前後くらいに留めておき、場合によってはその比率を少し高めるというのがリスク分散という点でもおすすめです。