コロナ禍の秋から冬を見据えて

 日本の感染者数は大幅な減少を示しており、その他の多くの国でも目先は夏にかけて経済が徐々に再開されるていく公算が高いです。

また、米中によるワクチン開発が激化しており今年中のワクチン開発成功にも期待が持たれている状況です。

特に米国は「ワープ・スピード計画」という政府によるワクチン開発への積極的支援策を発表しており、ここからさらにワクチン開発は活発化していく可能性が高いです。

しかし、ワクチン開発は一筋縄ではいかなく大抵のワクチンは開発に10年近くかかるのは当たり前であり、成功確率も低いです。

それほど難しく根気のいる分野なのです。

またワクチンが承認されても、アメリカ国民全員分のワクチンを用意するためには量産するための設備と時間が掛かります。

それでも現在のアメリカはこれを1~2年で行おうとしているので、それはある意味で無理筋に近いとも言えます。

なのでワクチン開発の成功においてはバラ色の未来を確信するのはまだ早く、過度に楽観視するのは禁物な状態なのです。

ワクチン全滅の可能性

いまワクチン開発はモデルナ(MRNA)やノヴァヴァックス(NVAX)、バイオンテック(BNTX)などが治験を行っており、今夏(9月頃)にはジョンソン&ジョンソン(JNJ)が治験を行う予定です。

それらの企業に対して政府も有望なワクチンに関しては事前にそれを買い取るという約束をしており、全力でワクチンの開発を支援する体制となっています。

アメリカのメディアもこういったセンセーショナルな情報を好んで大々的に取り扱っている状況です。

以上のころから加熱しているワクチン開発に関して、これからも3~4カ月間くらいは一喜一憂するような情報が乱発すると予測できます。

しかし最終的にはどのワクチンも成功に至らないという可能性も考慮していく必要があります。

FDAの認可を得た唯一の治療薬

ではワクチン開発には楽観的になれず、もう全てにおいて絶望的かというとそういう分けではありません。

その希望の星の一つとしてギリアド(GILD)のレムデシビルという治療薬があります。

予防的に摂取を行うワクチンとは違い、治療薬は感染後に症状が現れてから服薬を行います。

ちなみにレムデシビルは現時点で唯一のFDAから認可を得た新型コロナの治療薬となります。

ハードルの高い治験を終えていることから、新型コロナに対する一定の効果はあり、それだけでも人々の不安を取り除くことに関しては大きなプラスとなります。

そしてもし米国だけでなく世界のワクチン開発が全滅となると、最終的にはこのレムデシビルを中心に新型コロナの治療に対応していく可能性が高くなります。

中長期的にはギリアド(GILD)に注目

いまはまだワクチン開発競争に皆が注目し、その結末に対して楽観的なシナリオを持っている投資家が多いです。

それゆえにギリアドよりもワクチンを開発している企業に対しての投資が進み、逆にギリアドの株価は若干下げる状況となっています。

しかしワクチンの治験が進んでも思ったような成果が得られないとなると、いずれギリアドのレムデシビルに対して注目せざるを得なくなります。

とくにワクチン開発において非常に期待値が高いジョンドン&ジョンソン(JNJ)が9月から治験を行うのですが、その結果いかんでは一気にレムデシビルへの注目が高まる可能性が高いと予測します。

またギリアドは歴史が長くしっかりとした社歴をもつ企業であり、レムデシビルの効果も保証されています。

さらにはいまのところ過小評価されていることもあり株価が割安になっています。加えて利回りが現時点で3.7%ほどありこれから中長期的に保有するにも適しています。

目先、ギリアドの株価はまだ下げるかもしれませんが、ジョンソン&ジョンソンによるワクチンの治験結果が出る秋ごろからの動向は、今の状況とは一変している可能性があるので今からギリアドへの投資に魅力を感じています。