【米国株式】2021年5月(5/1~5/22)の振り返りと展望

この記事では長期金利の推移や経済指標、チャートなどを基に米国経済と株式の状況を振り返り、そして今後の展望について記載していきたいと思います。

長期金利(米国10年債利回り)の推移

引用元:FRED ecnomic data 【米国10年債利回りの年間チャート】

米国10年債利回りは1.6~17%の間で推移しており、直近のデータの中では高値圏で推移しています。

1-3月にかけて一気に上昇した長期金利も4月に入ってからは落ち着いていることが伺えます。

引用元:FRED ecnomic data 【米国10年債利回りの長期チャート】

直近のデータの中では高値圏で推移している長期金利も長期的な視点だとまだ歴史的な低水準の中にある状態です。

ここから1981年9月(高値:15.84%)から始まった長期に渡るダウントレンドを脱して上昇に転じていくのかに注目が集まっています。

雇用統計(non-farm payroll employment)の結果

2021年5月7日に発表された4月の非農業部門における新規雇用者数は26万6000人と予想の100万人を大きく下回りました。

大きく予想を下回った理由の一つとしては、米国の失業保険の期限が今年の9月になっていることが挙げられます。それにより9月までは雇用されて働くよりも失業したままの状態を望んでいる人が多いのではないかということが考えられます。

米国はワクチン接種の普及により経済再開が始まりa雇用者数増加の期待も高かったわけですが、いきなり出鼻を挫かれる形となりました。

なお今回の数字により新雇用者数の伸びは鈍化し、失業率(unemployment rate)は6.1%(パンデミック前は3.5%)となりました。

新規失業保険申請件数(5/09~5/15)の結果

予想が45万人に対して実績は44.4万人となりました。

ちなみに前回の申請件数は47.8万人でした。

CPI(消費者物価指数)の推移

5月12日に4月のCPI(Consumer Price Index)が発表されました。

予想 3.6% に対して結果 4.2% となり大幅に予想を上回りました。

ちなみに前回は 2.6% でした。

このデータによりCPI は、2020年4月から2021年4月までの12か月間で4.2%上昇したことになります。

引用元:U.S. Bureau of Labor Statistics.

ちなみに2021年3月までの1年間で2.6%上昇。

また4月の4.2%上昇は、12か月間で最大の上昇となりました。

次にその内訳を確認してみます。

引用元:U.S. Bureau of Labor Statistics.

分野別のCPIチャートからはCar and truck rental(車やトラックのレンタル料)、Gasoline(ガソリン)、Loding away from home(宿泊料金)、Airline fare(航空運賃)などの分野の上昇率が高かったことが分かります。

ちなみに上記の分野はパンデミックからの経済再開により急激な需要増が起こり、供給がまだ追い付いていない分野と思われます。

またサービス業においてはMcDonald’sやChipotle、Starbucksなどが人手不足から雇用確保のためにアルバイトの賃上げなどを行っています。

サービス業の一部は経済再開により売り手市場になっていることが伺えます。

加えて木材や車載向け半導体も需要に対しての供給不足が発生している分野になっています。

ISM製造業景気指数の結果

5月3日に発表されたISM製造業景気指数は、予想 65.0に対して結果 60.7 となり予想を下回る数値になりました。

ちなみに前回は64.7でした。

ISM非製造業景気指数の結果

5月3日に発表されたISM非製造業景気指数は、予想 64.1に対して結果 62.7 となり予想を下回る数値になりました。

ちなみに前回は63.7でした。

製造業PMIの結果の結果

5月21日に発表された製造業PMIは、予想 60.2に対して結果 61.5 となり予想を上回る数値になりました。

ちなみに前回は60.5でした。

サービス業PMIの結果

5月21日に発表されたサービス業PMIは、予想 64.4に対して結果 70.1 となり予想を大幅に上回る数値になりました。

ちなみに前回は64.7でした。

主要3指数(SP500、ナスダック100、ダウ平均)の推移

引用元:TradingView.com

SP500の年間チャートになります。

50日移動平均線に支えられ、底堅く推移していることが伺えます。

引用元:TradingView.com

上記はナスダック100の年間チャートになります。

50日と200日移動平均線間の値動きとなっており、再度50日移動平均線を明確に上抜けられるかが注目となります。

引用元:TradingView.com

上記はダウ平均の年間チャートになります。

50日移動平均線に支えられ、底堅く推移していることが伺えます。

SP500、ダウ平均の推移は50日移動平均線を割り込むことなく底堅く推移しており、ナスダック100も直近では停滞していますが、長期では依然として上昇基調には変わりない状況です。

今後の展望

サービス業PMIやCPIなどで予想を大きく上回る数値が出ましたが、物価の上昇している分野はまだ限定的です。

これから全体的な物価上昇が起こり、賃金の上昇が引き起こされ、それが継続したインフレに繋がるのかはまだ分からない状態です。

一時的ではないデフレ脱却を達成できるのか。

雇用はパンデミック前の水準(失業率3.5%)まで回復するのか。

まだはっきりとは分からない状況なので、今後も経済指標の推移を注意深く観察する必要があります。

ちなみに相場サイクルは金融相場の中にあります。

一時的な下落はあれど、まだ強気継続と判断しています。

米国株式の主要3指数も長期では底堅く推移しています。

上記の理由から資産(株式)のポートフォリオは分散・バランスを重視した形を継続します。