【米国株式】2021年8月(8/16~8/30)の振り返りと展望

この記事では長期金利の推移や経済指標、チャートなどを基に米国経済と株式の状況を振り返り、そして今後の展望について記載していきたいと思います。

指標結果の早見表

日付指標・イベント前回予想結果
2021/08/17小売売上高(前月比)-0.6%-0.3%-1.1%📉
2021/08/17小売売上高(自動車除くコア)(前月比)1.3%0.2%-0.4%📉
2021/08/19フィラデルフィア連銀景況感指数21.923.119.4📉
2021/08/19FOMC議事録
2021/08/23中古住宅販売件数586.0万件583.0万件599.0万件 📈
2021/08/23製造業PMI63.462.061.2 📉
2021/08/23サービス業PMI59.959.255.5📉
2021/08/24新築住宅販売件数76.9万件79.6万件67.6万件📉
2021/08/26実質GDP6.5%6.7%6.6%📉
2021/08/27PCEデフレータ(前年比)4.0%4.1%4.2% 📈
2021/08/27PCEコアデフレータ(前年比)3.5%3.6%3.6%
①新規失業保険申請件数(前週比)8/1937.5万件36.4万件34.8万件 📉
②新規失業保険申請件数(前週比)8/2634.8万件35.0万件35.3万件📈

長期金利(米国10年債利回り)の推移

引用元:FRED ecnomic data 【米国10年債利回りの年間チャート】

米国10年債利回りは依然として低い水準にあり、現在は1.3%台の前半で推移しています。


引用元:FRED ecnomic data 【米国10年債利回りの長期チャート】

長期的な視点においても歴史的な低水準の中にある状態です。

小売売上高(前月比)の結果 📉

8月17日に発表された小売売上高は、予想 -0.3%に対して結果 -1.1% となり予想を下回る数値になりました。

ちなみに前回は、0.6%でした。

小売売上高(自動車除くコア)(前月比)の結果 📉

8月17日に発表された小売売上高(自動車除くコア)は、予想 0.2%に対して結果 -0.4% となり予想を下回る数値になりました。

ちなみに前回は、1.3%でした。

ジャクソンホール会議

8月28日のジャクソンホール会議では、年内でのテーパリング開始が適切であることが確認されました。

新形コロナの感染拡大により雇用は大きな悪化を示したが、現在は強い回復を見せている。

今後は雇用の回復具合が、テーパリング開始時期のキーになる。

個人支出に対する大きな変化は見られず、レストランなどのサービスへの支出が減った一方で耐久財への消費が増え、一部でインフレが発生している。

この一部の品目見られるインフレは一時的であり、最終的には巡航軌道に収束していく。

テーパリング開始時期とその後の利上げは無縁である。

中古住宅販売件数の結果 📈

8月23日に発表された中古住宅販売件数は、予想 583万件に対して結果 599万件 となり予想を上回る数値となりました。

ちなみに前回は586万件でした。

製造業PMIの結果📈

8月23日に発表された製造業PMIは、予想 62.0 に対して結果 61.2 となり予想を上回る数値になりました。

ちなみに前回は63.4でした。

サービス業PMIの結果📉

8月23日に発表されたサービス業PMIは、予想 59.2 に対して結果 55.2 となり予想を大きく下回る数値になりました。

ちなみに前回は 59.9 でした。

新築住宅販売件数の結果📈

8月24日に発表された新築住宅販売件数は、予想 69.7 万件に対して結果 70.8 万件 となり予想を上回る数値になりました。

ちなみに前回は 67.6 万件でした。

実質GDP(前期比年率)の結果📉

8月26日に発表された実質GDP(前期比年率)は、予想 6.7%に対して結果 6.6% となり予想を下回る数値になりました。

ちなみに前回は6.5%でした。

PCE・デフレータ(前年比)の結果📈

8月27日に発表されたPCE(個人支出価格指数)デフレータは、予想 4.1%に対して結果 4.2% となり予想を上回る数値になりました。

ちなみに前回は 4.0%でした。

PCE・コア・デフレータ(前年比)の結果(一致)

※ PCE・コア・デフレーターとは、PCEデフレーターから、価格変動が激しい食品とエネルギーを除いたもの。

8月27日に発表されたPCE・コア・デフレーターは、予想 3.6%に対して結果 3.6%となり予想に一致した数値になりました。

ちなみに前回は 3.5%でした。

主要3指数(SP500、ナスダック100、ダウ平均)の推移

引用元:TradingView.com

SP500の年間チャートになります。

とても綺麗なかたちで50日移動平均線に支えられ、史上最高値を更新しました。

まださらなる上値が狙える状況です。

引用元:TradingView.com

上記はナスダック100の年間チャートになります。

底堅く推移しており、先々週の下落により50日移動平均線に一度もタッチしましたが、その後は非常に強い上昇をしていることが伺えます。

引用元:TradingView.com

上記はダウ平均(DJI)の年間チャートになります。

こちらも50日移動平均を割っては反発を繰り返してきましたが、SP500やNASDAQ指数とは異なり高値を更新できず。

徐々に上値が重くなってきていることが伺えます。

主要3指数とラッセル2000との推移比較

引用元:TradingView.com

オレンジ:SP500  グリーン:NASDAQ100  イエロー:ダウ平均  パープル(紫):ラッセル2000

炭鉱のカナリアと呼ばれるラッセル2000の推移に注目してみます。

チャートを確認すると主要3指数が順調に高値を更新するのとは対照的に3月に付けた高値を超えられずにいます。

ラッセル2000は米国の中小型株を中心として指数であり、景気後退期には先行して下落し、景気回復期には先行して上昇する傾向があります。

上記の理由からすると順調に見える主要3指数の一旦の天井も近いのかもしれません。

とは言え、ラッセル2000も直近では反発・上昇基調にあります。

今後の展望

インフレ指標と言われているPCEデフレーター(4.2%)は予想を0.1%上回り、とPCEコア・デフレーター(3.6%)は予想に一致しました。

依然として高い数値を維持していますが、上昇率は鈍化し始めてます。

また既に木材などは、サプライチェーンのボトルネックが解消されると同時に価格も下落に転じています。

8月27日のジャクソンホール会議では年内のテーパリング開始を一つの目安として考えていることが確認されましたが、まだ具体的な時期に関しては宣言されませんでした。

FRBは今回のインフレが一過性のものであるという姿勢を変化させていません。

加えて今後のテーパリング開始時期については雇用の回復具合により決めていくという方針を打ち出しています。

ちなみにコロナの感染拡大局面においてもアメリカの雇用は強い回復を見せており、失業率改善への期待値は高い状況です。

またジャクソンホール会議では、テーパリングと利上げはそれぞれ分けて考えるべきであり、テーパリングの終わりが利上げの開始時期と考えるのは誤っているという事も説明されました。

長期金利に大きな変化はなく1.3%台とまだ歴史的な低水準で推移しています。

相場の見方に変更はありません。

長期的にみると相場サイクルはまだ金融相場の中にあります。

株価のバリュエーションを決める市中金利は低位であり、多くの企業業績は好調を維持しています。

一方で多くの企業にとっては今期が業績のピーク感が出てきており、来期に関してはガイダンスの目標値が今期と比較して下がる企業も多いです。

また歴史的に見て9月と10月はアメリカの株価のパフォーマンスが悪い月ということで知られています。

一旦の調整局面が近いかもしれません。

しかし一時的な下落はあれど、長期ではまだ強気継続と判断しています。

よって、無理な買い増しは行わずに、売却後はキャッシュポジションのままにして下落・調整後の買い増し機会を待ちたいと思います。

米国株式の主要3指数もここまでは底堅く順調に上昇しています。

上記の理由から資産(株式)のポートフォリオはキャッシュも含めて分散・バランスを重視した形を継続します。